元記事では、まず市場原理的なのに触れていて、そして代案を出している。
・市場原理としてはレア感のあるチケットが高値になるのは当然
・でも運営としてそれじゃあ新規顧客を増やせない
・余ったチケットの転売のシステムを自前でやれ(クレジット情報とか個人情報取ってるでしょ)
という流れのよう。
一見するとまともなご意見。
ただ、オタク視点が抜けてる。
アイドルのライブのチケットって嗜好品だと思ってるでしょ?
高いウィスキーとか、ブランド米とか。
お酒が飲みたかったら焼酎とかトリス飲めばいい、ブレンド米を食えばいい。
AKBやももクロのライブに行けなかったら、せのしすたぁ(であってる?)とかメゾンブックガール見ればいいじゃない。byマリーグラントワネット
そうじゃないよね。
アイドルのライブって生活必需品なのですよ。個人個人の特定アイドルが。
桃神祭連続参加記録が途絶えるかもしれない。たこ虹連続ワンマン参戦記録が途絶えるかも知れない。
女房を質に入れて、会社を辞める覚悟で参戦している奴だっている。
遠征はしないけれど、近くに来るなら絶対に見たいという中高生だっていっぱいいる。
金持ちが高い金でチケット買いしめて貧乏人はLVや円盤で我慢しろ! ってのはおかしい。彼女たちは夢と笑顔を売っているのだ。
そもそも売っているという感覚がない。届けているのだ。感動をお送りしているのだ。
地域の花火大会とかお祭りとかに近いと思う。
そりゃあ、花火大会でも金出していい席買ったりすることはあるけれど、入場制限とかかかったり、見るために高額なお金が要求されるとかなったら、花火大会が庶民のものではなくなる。
アイドルは嗜好品ではないのです。生活の一部なのです。毎年やる春、夏、秋、冬のライブは風物詩なのですよ。オタクにとっては。
そんなわけで、チケットをはなからオークションとかは論外。
ファンを金持ってるかどうかで判断したら運営は死ぬ。
で、代案としてとりあえず個人認証をしっかりして、余ったチケットは運営が売るとかいう案を出しているのだが。
確かに正論ではある。
だけどそれができる大きなバックのあるアイドルなんてごくわずかだ。
で、実際にももクロなんかはファンクラブ優先で入場には顔認証とか取り入れて、ダフ屋の介入を拒んでいる。その結果チケットが売れ残る(そこまで面倒だと買わない、親ばれするから買えない層がいる)リスクを背負っている。
いやまあ、アイドル運営頑張れというのは確か。
だけど、いつもいつも巨大なライブをするわけではないし、人件費やら設備の問題で小さなイベントではそこまで徹底できない。転売屋の入り込む隙はできてしまう。
他の商品と違って、アイドルのライブは定数が限られているのも問題だ。
一時期大人気だった週刊少年ジャンプやマガジン、サンデー。あれは凄く安い。紙も悪いし。けれど買いたい人に届いた。あれを数を絞ってオークション形式とかにしてたら漫画離れが進んだり、他誌にファンが流れる。
子供にとってジャンプは必需品だった。
スーパーが米不足の時に、米の値段を釣り上げないのと一緒で、アイドル運営はチケット代をできるだけ安く売るという戦略が必要(それは元記事にも書いてある)
繰り返しになるけど、アイドルのライブは生活必需品で、需要と供給とか関係なく定額であるべきで、(席によって値段を分けるのはいい)、多くの人に届くべきである。
中学生、高校生なんかはクレジットカードとか持ってないし。
まあ、複数アカウントでどうしても行きたいライブのチケットを多数抑えるようなオタクも居るから、健全ではないけれど。
しょっぱなからオークションにするのは大間違い。
で、その後のチケットの転売まで運営が面倒見るのはお金がかかりすぎる。とはいえ、実際に徐々にそういうシステムが作られていくだろう。
とにかく言いたかったのは、アイドルのライブは生活の一部であり、確かに嗜好品なのかもしれないけれど、オタクにとっては生活必需品に近いって感覚を無視して語っても説得力が全然ないよって話です。
では ノシ